剣盾使用構築2
はじめに
S4お疲れさまでした。今回はキョダイマルヤクデを軸とした構築になります。少しでも面白かったと思って頂けると嬉しいです。
順位は最終120位で、目標としていた最終2桁は成せませんでしたが悪くない成績を残せてよかったです。
最終順位
30日夜に63位、31日昼に120位→33位で以降放置
使用構築
構築経緯
- マルヤクデのキョダイヒャッカで相手を逃がさずに狩れるのが強いと思ったためマルヤクデを軸に考え始める。マルヤクデを考察していたところ受けポケモンで止まらないことがわかり、また耐久値も相まって崩し性能が非常に高いと感じたためこのポケモンで初手ダイマックスして相手の一匹を確実に倒し、無理やりにでも数的有利をとってスタートすることを考える。
- 初手マルヤクデでダイマックスして相手を倒し、場にキョダイマルヤクデが残った時に相手がとる行動はダイマックス枠でマルヤクデを落としにくることだと思い、そのダイマックス枠を削りつつ切り返す枠としてゴーストダイブミミッキュを採用。
- ミミッキュで相手のダイマックスを枯らすという前提でミミッキュ@1で詰めることになるが、@1の枠に対面性能が高いポケモンを入れれば試合に勝てるのでは?と雑に思ったためこの戦術を基本として構築を組むことにした。
補完枠
- まず、マルヤクデでダイマックスを消費するということで残りはなるべくダイマックスを前提としないポケモンを採用する。ここで思いついたのが特性による火力アップがダイマックスによって無効になるヒヒダルマであり、高速高火力枠として採用。
- 次に、対面性能を高めるためには行動保障、ということできあいのタスキ枠として広い範囲で殴り合えそうなドリュウズを採用。
- ここまででPTが物理よりであることとじめんの一貫から浮いている特殊が欲しいと感じたため、攻め相性補完を考慮しつつ広い範囲のポケモンと戦えそうなチョッキ水ロトムを採用。
- 最後に、初手マルヤクデで出し負けしたときの引き先はどうしても必要だと思ったため相性補完が優れるポケモンとしてナットレイを採用。
個体解説
この構築のエース。多くの試合で初手から展開し、相手のPTを荒らしてくれた。
特性 こりむちゅう
性格 いじっぱり
技 れいとうパンチ フレアドライブ ばかぢから いわなだれ
持ち物 こだわりスカーフ
努力値 H4-A252-S252
↓変更後
特性 ごりむちゅう
性格 いじっぱり
技 つららおとし フレアドライブ じしん いわなだれ(ゆきなだれ)
持ち物 こだわりスカーフ
努力値 H4-A76-B124-D60-S244
変更前
相手のヒヒダルマ対策に仕留められて絶望した試合も多々あった。初手で出すよりもスイーパーとして選出した方が強いと感じた。初手ヒヒダルマは確実に警戒される。
変更後
耐久調整が活きた場面はあまりなかった上選出をほとんどしていないため省略する。余程刺さっていないときや、どうしようもないとき以外選出しない方がよい印象。
殴り合いで雑に強かった。がんせきじしんでドラパルトがおちないと嫌なのでじならしにしたがドラパルトはほぼダイマックス個体だったためほとんど意味がなかったのと、そもそもほとんど対面しなかった。初手でのミラーでは同速負けしたとしてもじならしであれば大きく削ることが出来る。がんせきふうじをつのドリルに変更したのは、がんせきふうじを打ちたい場面がほとんどなかったのと、パッチラゴン入りの裏の受けで止まらないようにするため。正直がんせきふうじを打ちたい場面が一度もないくらいの印象だったためじならしで良いと感じた。運に頼ることになる試合も多々あったがサイクルをしない想定のためそこは割り切ったのと、基本的に2発撃てるため分の悪い試合ではないと開き直っていた。
マルヤクデが出せないときにダイマックス枠として選出することが多かったため第二のダイマックス枠といえる。殴り合いで雑に強かった。クッションの役割も果たしてくれたが火力環境でもあるためなるべくHP満タンで展開することを意識していた。
マルヤクデと相性補完が優れるため多少のサイクル戦もでき、相手を詰ませやすいポケモンであるためその点でもマルヤクデとの相性もよかった。単純にダイマックスを枯らす目的でみがわりを採用した部分があったが純粋にやどみがが強力だった。同様にやどりぎが入っている状態で相手が守る読みで変化技をしてきたときにみがわりが決まるとそのまま勝つことができる試合もあった。
特性 ばけのかわ
性格 いじっぱり
技 ゴーストダイブ かげうち のろい トリックルーム
持ち物 カシブのみ
努力値 H236-A68-B164-D4-S28
↓変更後
特性 ばけのかわ
性格 しんちょう
技 ゴーストダイブ かげうち のろい トリックルーム
持ち物 アッキのみ
努力値 H228-A84-B44-D124-S28
変更前
どこかから調整を真似してAを削りSを準速アーマーガア抜きにした。のろい→ゴーストダイブの動きで”ミミッキュより遅いポケモンでゴーストダイブが1/4以上入るポケモン”はほぼすべて処理できるため安心感があったのと、単純にのろいを入れられる安心感から選出段階から相手の変な展開(バトン等)が見えたら積極的に選出するようにしていた。上をとられるポケモンにはめっぽう弱いが相手のダイマックスに対するごまかし性能の高さからとりあえず選出する試合が多々あった。持ち物については一長一短、リリバやアッキもありだと感じた。
変更後
攻撃を耐久に回した形となっており、激増した珠ギャラドスのダイジェットや珠トゲキッスのダイジェットを耐えることが出来るため、上記や他のダイマックスとマルヤクデの対面において比較的安定した引き先になる。
基本選出
この選出をした頻度が最も多かったためこれを基本選出とすることにした。
構築として基本的に初手マルヤクデで数的有利をとることを前提にしているのもあり、初手にマルヤクデを出すことが多かった。相手が初手に襷等の非ダイマックスポケモンを選出していて、マルヤクデで一匹持って行った後(場にダイマックスマルヤクデが残っている状態)に相手が 等のダイマックスエースで切り返してくることが非常に多かった。このとき、「ミミッキュ下げ→トリックルーム→のろい」の動きをすることで相手のダイマックスに対して切り返すことができ、その後マルヤクデとナットレイで詰める動きが強力で、この流れを勝ちルートにしていたことが多かった。
他にも、マルヤクデで相手の2匹を持っていき相手がラストのダイマックスエースで詰めようとしてきた試合に関しても、「トリルのろい→みがまも」の動きをすることで多くのポケモンを処理できる。これに関しては、全使用可能ポケモンの中でこのポケモンより遅いポケモンがほとんどいないナットレイだからこそ安定した戦術になっているとも考えられる。
例
相手がより速い明確なダイマックスエースのとき
- にダイマックスを消費してきた場合
トリルのろい(のろい1/8
)みがわり(のろい1/4
)みがわり(のろい1/4
)みがわり(のろい1/4
)まもる(のろい1/4
)をすることで確実に処理できる。 - がトリルしたターンにダイマックスを消費してきた場合
トリルのろい(のろい1/8
)みがわり(のろい1/8
)みがわり(のろい1/4
)みがわり(のろい1/4
)まもる(のろい1/4
)をすることで最悪でも2連まもるの試合にできる。 - その後のタイミングでのダイマックス消費に関して
相手視点、裏にまだ一匹見えていない状況でミミッキュと対面した状況であることから、ダイマックスを残す動きをできるとは到底思えない。これまでその動きをされたことがなかったのと、おそらくされないためこのケースに関しては考慮しない。
このほかにも相手がミミッキュより遅いダイマックスエースであったときには、のろい→ゴーストダイブでのろいダメージを稼いだりゴーストダイブで単にダイマックスターンを枯らしたりできるため大きな問題はない。さらにナットレイのジャイロボールで大きなダメージが見込める場合やそもそもナットレイに勝てないポケモンである場合もあるため、それらの場合を考えてもこの選出は強力だった。
使用感
キョダイヒャッカの効果上相手の初手のタスキを貫通できるためバインドの1/8含め中途半端な耐久のポケモンはワンパンでき、HPを半分以上残した上で相手の後続と対面することがよくある。このパターンにおいて相手の後続にキョダイヒャッカを打ち込めた試合に関してこちらの後続にミミッキュがいた場合、「キョダイヒャッカ+バインド+ゴーストダイブ+バインド+バインド」や、「キョダイヒャッカ+バインド+のろい+バインド+かげうち+のろい+バインド」等といったダメージが確実に入るため、仮に相手がマルヤクデに後出しでダイマックスを消費してきたとしてもダイマックスターンを枯らしつつ削るといった行動ができ、こちらのラスト1匹のポケモンを通すといった選択肢がとりやすい。
初手マルヤクデで荒らすパターンとして例を挙げると、(受け出し)ドヒドイデを処理して裏のヒヒダルマを通したり、炎技もちを確実に処理してナットレイで嵌めるといったものがある。前者は選出段階でその立ち回りをすることが強制されかねない(ドヒドイデを処理できなかった場合ヒヒダルマが止まりやすい)ためあまり安定しないが、後者に関しては相手がTODをする前提のような選出をしていなかった場合でもナットレイ交代からやどみがまもをしているだけで相手を詰ませることができ、この立ち回りも強力だった。
感覚的にマルヤクデを出せない構築に対してロトムをダイマックス枠として選出していることが多かったことから、マルヤクデロトムの攻め相性補完が優れているような印象を受けたが、これについては感覚的なものであるため雑に書いておくことにする。
おそらくだがミミッキュのトリックルーム展開を想定させる並びではないため、トリックルームを警戒されないことが多かった。個人的に、トリルを使うときはそれが前提にならず、またそれを警戒させないようにパーティを組んでいる(いわゆるスイッチトリパ)ため、これも勝てた要因だと感じた。
選出誘導について
ここでは、構築時には意識していなかったが対戦を重ねるうちに分かってきた相手の選出パターンについて感じたことを書いていく。
こちらのパーティにヒヒダルマがいることから、初手でこのポケモンに出し負けないように選出してくる人がほとんどだった。例えば先制技もちの襷だったり、速いスカーフもちである。これらのポケモンはダイマックスをすることがほぼないと考えられるのでマルヤクデと対面したときに確実に数的有利をとり、先述した勝ちルートにのることができる。
や入りの構築では初手にこの二匹がくることが多かった。この理由としては初手に来やすいヒヒダルマドリュウズロトムに出し負けない上、こちらのすべてのポケモンに対してそこまでの不利を想定されていないからであると予想しているが、この二匹に関してはマルヤクデが出し勝ちの対面であることからこの類の構築にはイージーウィンをすることが多かった。この二匹が初手に来なかった試合に関しても、先述した三体に対するストッパーとして選出されていることが多く、削れたキョダイマルヤクデを一撃で倒すパワーを持っていないため後出しからでも一発攻撃する隙があり、これについても先述した勝ちパターンにのせやすい。
やをダイマックスエースとしているパーティはよくエースとして選出されることが多かった。これはまず目に入るであろうマルヤクデを迅速に処理できる点と、ダイジェットによりこちらのポケモンを有利に処理できるからであると考えられるが、その点でもそれらを切り返せるミミッキュの役割は大きく、おそらくこの動きをさせていたであろう他のポケモン達の選出誘導力も大きかっただろうと考えられる。
使用感の結論として、ヤクデミミナットという基本選出とその立ち回りの安定感が非常に強力だと感じた。相手の行動や選出を誘導し、うまくこちらの勝利ルートにのせて立ち回ることができた点(マルヤクデへの切り替しとしてダイマックスを誘う)や、あまり読みが発生しない点(ミミッキュの対ダイマックス性能)がこの結果に繋がったとのだと思った。
初手マルヤクデについて
マルヤクデは初手で出し勝ちしたときの負荷が凄まじい。 理由は受からないからである。例えば、HBがくろいヘドロ込みでヒャッカサンダーで確定である。
初手で出し勝ちした場合(キョダイヒャッカが安定となった場合)、相手は「削る」か「交代する」かの択に迫られることになるが、つまりは相手は確実に一匹切ることになるのである。これがこのポケモンの唯一無二の性能であり、こちらの勝ちルートの第一歩になっている。ここで「削る」選択をとった場合、相手は後続のダイマックスで落とす選択をすることが多いが、これが等のミミッキュで切り返せるポケモンであった場合はこちらは想定通りの立ち回りをすることができる。さらに、この「削り」が後続のダイマックスで落とせない程度のダメージだった場合はキョダイヒャッカが入るためバインド込みでミミッキュナットレイで確実に処理して残りで詰めるという試合も少なくない。
さらにマルヤクデは耐久値も高く、珠C172の130ダイジェットまでの火力は耐えることができる(物理耐久と特殊耐久は同じ)。つまりは等倍であればこの火力以下の攻撃は2耐えすることができるため、ダイマックス同士の打ち合いでもこちらから二発攻撃できることが多く、対面性能が非常に高い。
これは多くのポケモンにも言え相手依存になることだが、マルヤクデの型や覚える技の都合上、パワーウィップやおにび等を警戒させることができる。さらに特性がしろいけむりではあるが当然相手からはそれが分からないため炎技を打たれない。つまり相手はこちらのパワーウィップやおにびを警戒し、かつほのお技を打てないという条件で戦うことになるため、若干窮屈な立ち回りを強いられることになる。これはなどのトップメタとされるポケモンにも共通する型判別問題であり、単に「マルヤクデだからこうすればいい」と思われにくい。
不利対面
当然だが対面でマルヤクデを処理できるポケモンは苦しい。非ダイマックスだとが、ダイマックスだとが嫌な対面。他にも岩技を対処しきれないためは安定しなかったのと、等のダイサンダーが効かないあくび持ちも嫌だった。さらには単にこちらから打点がなく打ち合いで不利ながいるパーティについては選出自体を控えることも多かった。
しろいけむり変更後
に対しては悪くないことがわかったが、気づかなかった。
追記
との対面が面倒で、結論が見つからなかったため各々の考えに任せたい。有利対面
対面で突破できるポケモン全般。基本的に相性無視でキョダイヒャッカ安定。
辛い構築
- マルヤクデに勝てるダイマックスエースをミミッキュで切り返せない構築
入りが辛かった。 - +ドリュウズ受け(等)
に比較的安定するのがドリュウズであるが後出しができないのもあり、ドリュウズが止められてしまった場合はほとんどつのドリルに頼ることになっていた。基本選出が破壊される可能性がかなり高いため思い通りの動きができないことが多かった。 - 初手枠にマルヤクデが勝てない構築
襷で特に辛いのがで、のろいいたみわけも面倒だった。
改善案
- ナットレイをアタッカーにする
ダイマエース+と似た考えで、基本選出においてミミッキュのトリックルーム展開を固定化しアタッカーナットレイで詰めるという動きで、HBナットレイの役割対象である物理アタッカーを受けきれない機会(珠、砂等)が比較的多い印象だったため思いついた。やどりぎ外しの負け筋がなくなる利点もある。 - ドリュウズの代替
相手のダイマックス含め特に削れずに突破されることが多かったため、ドリュウズの対面性能が微妙だと感じた。ヒヒダルマはダイマックス相手にも大きな削りを入れられるが、ドリュウズにはそれがなかった。ヒヒダルマの持ち物もスカーフに固定する意味はそこまでないように感じたため、襷スカーフ枠に絞ってこの枠を考えてもよいかもしれない。 - マルヤクデの型
特性をしろいけむりにするかどうか、パワーウィップをいれるかどうか。
解決
対ドラパルト性能が大きく変わるため、しろいけむりでいいと感じた。パワーウィップはピンポイントメタ用か。 - 選出の幅狭さ
基本選出以外の選出をあまりしていない。強力な選出であると感じたが、どうしてもマルヤクデ依存の選出になってしまう。初手からマルヤクデで荒らすという前提に縛られず後発からマルヤクデを展開する選出を用意したり、より柔軟にできると良い。
おわりに
キョダイマルヤクデ軸の構築いかがでしたでしょうか。マルヤクデ独自の縛り性能から相手の交代に依存しない立ち回りができるので自分の立ち回りがしやすい構築だと思います。
ミス、疑問点等ありましたらコンタクトをお願いします。
ここまで読んで頂きありがとうございました。